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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Tanagura Town 2-1
 「ゴジてれChu!」木曜恒例「ぶらカメ」のコーナー、今回は棚倉町(たなぐらまち)の2巡目です。

1巡目のエピソードは、こちらをクリック。
今回は旧城下町の棚倉町。赤館城跡(赤館公園。標高345m)より町を望む。
今回は旧城下町の棚倉町。赤館城跡(赤館公園。標高345m)より町を望む。
町の中心部。
町の中心部。
 棚倉町は福島県と栃木県の県境、白河市(今年高校野球で仙台育英高校が東北の高校として初の優勝を果たし、「深紅の大優勝旗が、白河の関を越えた」と言われましたが、あの白河です)の東隣の町です。旧城下町で、「東北の小京都」のキャッチフレーズを書いた表札のようなものを掲示する店も見られます。面積約160平方キロ、人口13000人余(今年8月現在)、米や苺、ブルーベリーなどの特産品があります。
山と田んぼが青空に映える。
山と田んぼが青空に映える。
「東北の小京都」がキャッチフレーズ。
「東北の小京都」がキャッチフレーズ。
 町の中心部をぶらぶらしていると、店の前で何やら屈みながら作業をしている女性がいます。

「庭の草取りが終わって、今度は家の前の花の手入れ、草むしりをしていたんです。」

 こちらは商店街という事もあり、家の前に花を飾っている家や店も多く見られます。こちらはカフェですか?

「名前はカフェなんですが、元バーです。30年以上前に母が始めたお店で、今は閉めています。」
カフェの前で作業をしていた女性。
カフェの前で作業をしていた女性。
道路に面した所には、多くの鉢植えが…。
道路に面した所には、多くの鉢植えが…。
 名残は、懐かしいネオン看板。お店だった1階のスペースは、今はお友達と食事をする時などに、使っているそう。

 するとディレクターが

「足元がお洒落ですね。」

「ああ、お猿さんなんです。可愛いなと思って…。」
店を開いていた頃は、夜の町に輝きを発したネオン。
店を開いていた頃は、夜の町に輝きを発したネオン。
お洒落は足元から。お猿さんのサンダル。
お洒落は足元から。お猿さんのサンダル。
 可愛いと言えば、花の鉢植えに混じって、動物や人形の置物もちりばめられていて、花が咲かない時期も元カフェの前は賑やかです。

 するとディレクターがまた或るものに気付きます。

「徳光さん、後ろにちょっと珍しいものがありますよ。」
鉢植えの間には、様々な置物や人形が…。
鉢植えの間には、様々な置物や人形が…。
花が無い時期も寂しくない。センスが光ります。
花が無い時期も寂しくない。センスが光ります。
 おおっ⁉薪を背負っているという事は…?

「二宮金次郎像です。」

 でも、どうしてここにあるのでしょう?

「祖父が昔、(棚倉町と同じく県南にある石川町の)小学校に二宮金次郎像を寄贈したそうなんです。その後像を新しくする際に返ってきたものなんです。」

 最近は二宮金次郎像もあまり見なくなってきましたが、昔は小学校でよく見かけたものです。おじいさまも篤志家だったのでしょう。

「これなんかも、珍しいかも知れませんね。」

 そういうと、鉢植えを少しどかして見せてくださいました。
懐かしの二宮金次郎像が!
懐かしの二宮金次郎像が!
嘗て小学校に寄贈したものが、”新像入れ替え”で戻って来たそう。
嘗て小学校に寄贈したものが、”新像入れ替え”で戻って来たそう。
 狛犬です。普通は神社などの入口に鎮座しているものですが、こちらはご実家にあったものだそうで、普通は二体で一組ですが、こちらに持ってくる時には既に一体しか無かったと言います。

「こういう表情を彫れる石工は、いまはいないのでは?と言われました。」

 福島県ではここ棚倉町を含む県南地方の神社に残る狛犬が表情豊かだと言う事で、秘かなブームになっています。おじいさまは二宮金次郎像を学校に寄贈したくらいですから、神社に寄贈したり、もしくは一体余計に作ってもらったりする位の財力があったのかも知れません。←あくまで想像。
鉢植えの陰にあったのは…
鉢植えの陰にあったのは…
狛犬!なぜか口を閉じた方だけ残っていたという。
狛犬!なぜか口を閉じた方だけ残っていたという。
 棚倉町出身の女性は結婚で関東に暮らしていましたが、親の世話をする為に建築士のご主人と里帰りしたと言います。ご主人は棚倉町に馴染みましたか?

「夫はゴルフが好きなんですが、棚倉町はゴルフ場が多いのと、食べ物が美味しいのとで喜んでいます。」

 確かに福島県や棚倉町の農産物は美味しいですからね、実際に県外から移住した方にそう思って頂けるのは県民としても嬉しい限り。犬好きのご夫婦は、(狛犬だけでなく⁉)犬の置物もありました。これからも棚倉ライフを楽しんでくださいませ。
ご主人も奥様との里帰りを喜んでいるという。
ご主人も奥様との里帰りを喜んでいるという。
朝からほっこりなお話&風景なのでした。
朝からほっこりなお話&風景なのでした。
 再び町をぶらぶらしていると、こちらは…商店のようでもあり、でもタクシーが数台止まっています。外には洋服も…。タクシーを営業する商店、だったら面白いですが…。
タクシー会社らしいが…お店風? 洋服を展示??
タクシー会社らしいが…お店風? 洋服を展示??
しっかりタクシーも止まっている。
しっかりタクシーも止まっている。
「ここはタクシー会社です。以前呉服店だったところに会社を移したものですから…。」

 外の洋服は単に干していただけのようです、失礼いたしました。
タクシー会社を経営している女性。
タクシー会社を経営している女性。
確かに、タクシー会社でした。
確かに、タクシー会社でした。
「長くやっているので、昔からのお客さんが利用して下さっているのが有難いですね。」

 こちらは町に2軒あるタクシー会社の1つです。こうして話を伺っていると、電話がかかってきます。
町で長くタクシー会社を営む。
町で長くタクシー会社を営む。
警察官人形も見守っている。
警察官人形も見守っている。
 どうやらタクシーの利用客のようです。電話を切ると、無線片手に

「30×号車、○○へお願いします。」
「了解。」

 配車もスムーズです。

 ところで私、気になっていた事があったので聞いてみました。

「歌舞伎がお好きでいらっしゃるのですか?」
電話がかかると…
電話がかかると…
素早く配車。
素早く配車。
 いや…あの、隈取りがデザインされたTシャツを着ていらっしゃるものですから。

「以前棚倉町で歌舞伎の公演があった時に、スタッフとしてお手伝いしたんですね。その時にスタッフ皆でお揃いで揃えたんです。」

 先日も棚倉町で、中村児太郎さんの歌舞伎が倉美館(町の文化センター)で上演されたそうです。(六代目)中村児太郎と言えば、祖父が七代目中村芝翫、父が九代目中村福助という成駒屋嫡流の女形の歌舞伎役者です。

「市部ではなく、棚倉町で見られるのはなかなか無いですからねぇ…ええ、それはもう綺麗でしたよ。」

 こちらの女性の知人が、歌舞伎を地元に引っ張ってくるのに尽力されたそうです。因みに今後の公演の予定を見ると…あらっ!?『浜の朝日の嘘つきどもと』の上映予定があるではないですか!!タナダユキ監督、高畑充希さん主演で中テレのドラマと映画が同時に制作されました。

映画版の概略・感想は、こちらをクリック。

 面白くて泣ける映画なので、是非予定が決定になる事を願っております。

 因みに町のお勧めを尋ねると、

「山本不動はどうですか? 200段と言われる階段があって、景色も綺麗ですよ。」

 この情報がきっかけで、のちほどほっこりな出会いが生まれるのです。(つづく)
地元の歌舞伎公演のスタッフをした時に、皆で買い揃えた”隈取りTシャツ”をお召し。
地元の歌舞伎公演のスタッフをした時に、皆で買い揃えた”隈取りTシャツ”をお召し。
10月、名画ですよ! 是非上映をお願い致します<(_ _)>
10月、名画ですよ! 是非上映をお願い致します<(_ _)>
 次に立ち寄った時計店の中は……レトロ博物館? そして時計店と会津木綿との繋がりは??

その2「老舗時計店は待ち時間が飽きないレトロ博物館⁉ 商店同士のコラボで新たな魅力創造」は、こちらをクリック。
老舗時計店の中は、”お宝”がいっぱい!?
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会津木綿と時計の繋がりは??
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